業績アップにつながる! 社員のモチベーションをアップさせる方法

事業において業績を上げる方法はいくつかありますが、社員のモチベーションをアップすることも、そのひとつ。モチベーションの高い社員が多い会社は、総じて業績が好調です。ところが、「どうすれば社員のモチベーションがアップするのかわからない」という経営者やリーダーの声も耳にします。その悩みを解消すべく、社員のモチベーションをアップするための方法について解説します。ぜひ参考にしてください。

モチベーションとは?

そもそも「モチベーション」とは、何を意味する言葉なのでしょうか。語源は「目的のために動く」という意味のラテン語だとされています。
その説の通り、日本では「物事へのやる気、意欲」という意味で使われる単語です。「目的を達成するために、努力や行動を続ける原動力」というと、わかりやすいでしょうか。モチベーションを持つためには、「何としても達成したい」という目的や目標のあることが前提となります。

社員のモチベーションが低下するとどうなる?

社員のモチベーションが低下するとどうなるかを、ふたつの側面から考えてみましょう。

ひとつは、企業側の問題です。
社員のモチベーションが低下すると、業績が伸びない、あるいは悪化する可能性が高まります。なぜなら、現場で働く社員の仕事に対するやる気や意欲が低下しているからです。たとえ課題があっても、突破しようという意欲や解決に向けてのアイデアは生まれにくいでしょう。

モチベーションの低さは、周囲にも影響を及ぼします。モチベーション高く頑張っている人も、モチベーションの低い人に接していると「自分ばかり努力して、ばからしい」という気持ちになりかねません。職場全体のモチベーションが下がってしまっては、業績を伸ばすことは難しいといえます。

このような職場にガマンできない優秀な社員は、新たな目標を求めて離職してしまうかもしれません。いてほしい人材に辞められてしまい、モチベーションの低さだけが蔓延することは、企業にとっては大きな損失です。

もう一つは、従業員側の問題です。仕事に対する意欲が低いのですから、会社としての評価も当然ながら低くなります。すると、さらに仕事に対する意欲を失うという悪循環に......。
また、仕事に対する意欲が持てないと、ほかのことにも興味が持てなくなるおそれがあります。何に対してもモチベーションが低い状態が続いてしまうと、心身の健康を損なうことにもなりかねないのです。それが休職や退職につながると、ほかのメンバーにしわ寄せがいくことになります。
企業は従業員の心身の健康に配慮することが求められていますから、そういった面においても不利な状況になるといえます。

社員のモチベーションを上げるためにできる施策

社員のモチベーションを上げることは、企業にとって重要であることがわかりました。その施策として、どのようなことができるのでしょうか。いくつかの項目に分けて説明します。

人間関係、コミュニケーション活性化の施策

人間関係が良好で風通しの良い職場、コミュニケーションがうまく取れている組織は、いい形でモチベーションを維持することができます。
まずは、従業員満足度調査や面談などを実施して、人間関係に課題はないかを把握しましょう。もしかしたら、ハラスメント行為などが潜んでいるかもしれません。
課題が見つかったら、相談窓口の設置、社内コミュニケーションをはかるツール(アプリや社内報など)を検討し、適宜、導入してみてください。

給料に関する改定の施策

同業他社よりも給与水準が低い、長く勤めていても昇給がわずかなど、給料に関する不満があってモチベーションが上がらないケースも多いものです。こういった不満に対処するためには、給与制度を見直し、働く人が納得できる形に整備するしかありません。
残業代、各種手当の支給など、従業員がメリットを感じられるようにして、モチベーションアップにつなげていきましょう。

金銭が発生しない程度の表彰制度

アメリカの心理学者であるマズローは、モチベーションを、生理的欲求、安全欲求など、5つの欲求段階に分けて考えることを提唱しました。その中でも重要なのが「承認欲求」あるいは「尊厳欲求」と呼ばれるものです。これは、「他の人に認められたい」という気持ちのこと。
つまり、他の人に認められることがモチベーションアップにつながるというのがマズローの考え方で、その方法のひとつとして表彰制度があります。営業成績のほか、社内全員で何かに取り組んだ結果を表彰するという方法もあります。ほかの人の前でほめることで、従業員の仕事への意欲を高めていきましょう。

ワークライフバランスを整える

仕事とプライベートの両方を充実させようという考え方が、ワークライフバランスです。休暇制度の見直し、フレックスタイムやテレワークの導入など、社員がワークライフバランスを整えやすい仕組みを作っていきましょう。

参考:ワーク・ライフ・バランスとは? 施策メリットと課題

社員も経営ビジョンに積極的に参加させる

経営ビジョンがしっかり伝わっていないのでは、社員のモチベーションも上がりません。まずは、会社としての目標、将来的な見通しを社員全員に伝えてください。
そのうえで、提案やアイデアを募り、取り入れられることは取り入れていきます。自分たちの意見や考えが経営に反映されることは、仕事をする大きな動機付けになるので、自ずとモチベーションも上がるはずです。

目標をしっかり決めてあげる

頑張ろうという気持ちは、目標があってこそ起きるもの。新入社員など、まだ経営のことがよくわからない層に対しては、こちらから目標を提示してあげることも大切です。その際、ポンと目標を投げるのではなく、どうすれば達成できるかの道筋を示したり、相談体制を整えたりといったことも心がけてください。

このように、社員のモチベーションをアップすることは、企業の業績をアップすることにつながります。今、思うように業績が伸びていないのであれば、社員のモチベーションが低下していることが要因のひとつかもしれません。この機会に社員にアンケート調査をするなどして課題を洗い出し、モチベーションアップの取り組みをしてみませんか?きっと、業績につながっていくはずです。

従業員満足度を向上させる方法と取り組みとは?