柔軟な働き方としてテレワークを導入する企業が増えています。育児や家事、プライベートな時間を確保するためにテレワークをする場合、まずは自宅の環境を整えなくてはなりません。テレワーク環境を快適にするためには、デスクやイス、パソコンなど事前に準備するものがあります。
本記事では、テレワークのメリットや必要なアイテムと合わせて、部屋のレイアウトの工夫や集中できるアイテムの選び方などを紹介します。
テレワークの働き方の変化
テレワークとはICT(情報通信技術)を活用して、自宅やカフェ、コワーキングスペースなどを利用して働く方法です。働く場所によって「在宅勤務」「モバイルワーク」「サテライトオフィス」に分かれ、それぞれ出社せずに柔軟な働き方ができるメリットがあります。
従来のオフィスワークとの違いは以下です。
・好きな場所で働ける
・通勤が必要なくなる
・働く時間の融通がきく場合がある
外部リンク:https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_01603.html
コスト削減のメリット
テレワークを取り入れると、企業にとって以下のコスト削減が見込めます。
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通勤費・交通費の削減
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書類などの印刷代の削減
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オフィスの賃料の削減
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水道光熱費の削減
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採用コストの削減
特に、出社が不要になることで社員の通勤のための交通費が大きくコスト削減ができます。従業員が50人おり、1人当たり毎月1万円の交通費がかかっていた場合には、月に50万円のコスト削減になります。
また出社が不要になれば、オフィスを移転して賃料をコストダウンすることもできます。必要最小限のスペースを確保しておけばよいので、年間のコストは大きく削減できます。それに付随して水道光熱費も安くなります。
テレワークにすることで、ペーパーレスも進み、介護や育児を理由にした離職も防げることもコスト削減につながるでしょう。
時間の有効活用
テレワークで通勤の必要がなくなると、これまで通勤にかかっていた時間をほかのことに有効活用できます。例えば、これまで帰宅後に行っていた家事の一部を朝の時間にあてたり、通勤時間を趣味の時間に費やすこともできます。
業務効率化につながる時間管理のテクニックを紹介します。
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タスクを洗い出す
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優先順位をつける
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タスクごとに情報を整理する
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自分のキャパを見て業務の上限を決める
業務効率のためには、タスク管理が重要です。比重の重いものと緊急度でタスクを整理して優先順位をつけると、効率よく作業ができるでしょう。イレギュラーも考慮して、タスクを詰めすぎないことも大切です。
テレワーク環境整備の必要性
テレワークをする際は、専用のデスクを用意してネット環境や周辺機器を整えることが大切です。これにより、職場と同じように生産性を維持することができ、心身の健康を守ったり、仕事とプライベートを分けることができます。それぞれを解説します。
外部リンク:https://www.mhlw.go.jp/content/000755113.pdf
生産性を向上させるために
テレワークをすると生産性が上がったと感じる人がいる一方で、生産性が下がったと感じる人もいます。生産性が下がったと感じる人は、自宅の作業環境が整っていなかったり、仕事のオン・オフの切り替えができていなかったりする場合が多いです。
このような場合には、まずは自宅のデスク環境を整えることが大切です。ダイニングテーブルで仕事をするのではなく、専用のデスクを準備しましょう。また、集中して仕事ができるように、寝室の一部に机を置いたり仕事専用の部屋を作ることで、仕事のオンオフがつけやすくなります。
またITツールを導入することも生産性の向上につながります。WEB会議・タスク管理・チャットなど生産性を高めるツールを取り入れましょう。
健康を守るために
テレワークをすると仕事とプライベートをうまく切り替えられず、長時間労働になって健康を損ねてしまうケースもあります。また、通勤がなくなることで運動不足になることで、体重増加やだるさなどの不調をきたすこともあるでしょう。
一方で、テレワークで通勤が必要なくなったことで、睡眠不足を解消できる例もあります。テレワークにも健康面のメリット・デメリットがあることから、これまで通り健康を意識した生活を送ることが大切です。
健康を維持するためには、通勤不要になってできた時間を運動の時間に使いましょう。例えば、近所を散歩したりヨガやストレッチ、筋トレをしたりすると健康を維持しやすくなります。出かけるときはなるべく歩くようにするだけでも、運動不足の予防に役立つでしょう。
仕事とプライベートの空間を分けるために
自宅が職場を兼ねるようになると仕事とプライベートの区別がつきにくくなります。すると、長時間労働になったり、休日も仕事をしたりして健康を損ねてしまうことがあります。
そのため、自宅でも仕事をする部屋とリラックスする部屋を分けておくことが大切です。自宅に複数部屋がある人は、仕事部屋を作ってオンオフを切り替えます。休憩するときはリビングに行くなど、空間をしっかりと分けることで生産性も高まります。
具体的な方法は以下です。
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仕事をする部屋をつくる
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部屋数が少ない場合は、寝室に仕切りをつけてデスクを置く
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リビングなどのくつろぐスペースに仕事を持ち出さない
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仕事が終わったら仕事道具を片づけて視界に入れないようにする
必要な準備物リスト
快適なテレワークを実現するためには必要な物品を用意しましょう。テレワークで必要な基本構成は以下の3つに大別できます。
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基本機器
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家具
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通信環境
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便利ツール
それぞれ準備するアイテムの具体的な使用例を解説します。
基本機器
テレワークを行うためにまず必要なアイテムは以下の通りです。
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インターネット環境
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パソコン
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イヤホン・ヘッドフォン
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WEBカメラ
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マイク
テレワークを行うために必ず必要になるのがインターネット環境とパソコンです。自宅ではWi-Fiや光回線を使っていない人は契約が必要です。テザリングやモバイルWi-Fiでは通信制限や回線速度に不安が残るため、高速狩る定額で大容量のデータ通信ができるプランを選びましょう。
パソコンは会社から支給される場合がほとんどですが、そうでない場合は業務に対応できるスペックのパソコンを購入しましょう。WEB会議がある場合は、イヤホン・ヘッドフォン、マイク、カメラの準備も必要です。
作業環境を作る家具
テレワークをするときはダイニングテーブルやサイドテーブルを使用するのではなく、仕事専用のデスクと椅子を用意しましょう。人間工学に基づくと、作業に集中しやすいデスクの高さは床から62〜70cmです。椅子は机との差が25〜30cmがベストです。
テレワークで使用するデスクの一般的な横幅は120cmです。デスクトップPCとキーボード、マウスなども問題なく配置でき、タブレットや本などを広げるスペースも十分に確保できます。デスクのベストな奥行きは70cmで、少し大きなモニターを押しても十分なスペースがあるでしょう。
通信環境の整え方
テレワークをするときにネット環境が不安定では仕事になりません。そのため、ネット環境は特にこだわりたいポイントです。テレワークでおすすめなのは固定回線(光回線)とデータ通信に強い無線回線です。
固定回線は、データ容量や速度制限がなく、WEB会議の頻度が高い人や仕事中に家族がネットを使うことが多い人におすすめです。通信の安定性が高く速度制限がかからないのがポイントです。ただし、固定回線の工事が必要になると導入までに時間がかかる点に注意しましょう。
無線回線(モバイルWi-Fi)を選ぶときは、データ容量が豊富もしくは使い放題のプランがあるものを選びましょう。また通信速度が安定してることも重要です。無線回線は、カフェや旅先などでも使用できるため、仕事場所を選びません。一方で使用する場所によって通信が不安定になることもあります。
快適なテレワーク環境の作り方
快適なテレワーク環境を作るためには、作業スペースの適切な配置や照明の選び方も重要です。適切な配置で、自分の好みの明るさを選べば集中力が増し、生産性を高めることができます。それぞれのポイントを詳しく説明します。
作業スペースの配置
デスクを設置するときは、必要な作業スペースを確保しましょう。部屋ひとつを仕事部屋にできればよいですが、すべての人が仕事部屋を持つのは難しいでしょう。そのため以下の点に注意して作業スペースを確保し整備しましょう。
リビング
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専用のデスクを部屋の出入り口付近を避けて配置
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視界に余計なものが入らないように壁に向けてデスクを置く
ダイニング
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専用の椅子を用意する
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テーブルランナーで天板を保護する
寝室
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家族の睡眠を妨げないライトを使用する
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寝具が映らないようにデスクを配置する
その他にもパーテーションなどを使用して、仕事スペースとプライベートスペースを分けるようにしましょう。
照明の選び方
快適なテレワークのためには、目に優しい照明を選ぶことも大切です。明るすぎる照明は目がチカチカしますし、暗すぎると目が疲れやすくなってしまうため注意しましょう。照明の明るさは300〜500ルクス前後がおすすめです。パソコンの明かりも500ルクス以内にすると目の疲れが軽減します。
一般的に使用されている照明の光色は以下の4つがあります。
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電球色:オレンジに近い色で温かみがある
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温白色:程よいバランスで部屋全体を照らすスタンダードな色
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昼白色:太陽の明るさに近い比較的明るい色
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昼光色:少し青みがかった寒色系の色
集中力を高めたいときは「昼光色」、手元まで明るくはっきり照らしたいときは「昼白色」、リラックスした空間で作業したいときには「電球色」、一般的な明るさが好みの人は「温白色」を選びましょう。
テレワークのよくあるトラブルと解決策
テレワークは職場で行う業務とは異なりトラブルが起こりがちです。その中でも特に多いのが通信トラブルやコミュニケーション不足による業務ミスです。ここではそれぞれのトラブルの解決策を紹介します。
通信トラブルの対処方法
テレワークをしていると、WEB会議中に画面がフリーズしたり、ネットにつながりにくくなったり、クラウドサービスに接続できないなどのトラブルが起こりがちです。場合によっては再度接続し直さなくてはいけないため、業務がストップしてしまうことがあります。
テレワーク中の通信トラブルを防止するには、企業が指定するネット環境を契約したり、PCやネットワーク機器を貸与してもらう方法もあります。また、手当を出すことで光回線を契約して、ネット環境を強くするという方法もあります。
ネット環境は業務効率にも影響するため、ネット環境に不安があるときは早めに職場の上司に相談しましょう。
コミュニケーション不足の解消法
テレワークをしていると、従業員同士の何気ない会話の機会が減るためどうしてもコミュニケーション不足になりやすいです。気軽に雑談をする機会が減ると、孤独感や不安感が増大して、仕事のモチベーションが下がってしまうこともあるでしょう。
テレワークでのコミュニケーション不足を解消するには、WEB会議ツールやチャットツールなどのITツールを導入しましょう。
カメラをオンにしてWEB会議をすれば、これまでのように相手の顔を見ることができるのでリアクションがしやすくなります。またチャットツールを利用すれば、気軽にやり取りができるため孤独感も軽減されやすくなります。会社から指定されたツールを導入して、それぞれ活用しましょう。
快活CLUBで快適なテレワークを
自宅でのテレワークに集中できないときは、快活CLUBを利用してみませんか?快活CLUBは個室のブースがあり、電源コンセントと高速回線を完備しています。またワイドモニターや高性能パソコン、マイクロソフトオフィスなども利用できるため、気分を変えて仕事をしたいときにおすすめです。
フリードリンク制のため、コーヒーやジュースを飲みながら、快適な時間をお過ごしください。
まとめ
自宅でテレワークを行うときは、まずはネット環境を整えてパソコンやマウス、デスク、椅子などを準備しましょう。職種によって必要なアイテムは異なるため、準備の際には職場にも必要物品を確認しておくことが大切です。テレワーク中はコミュニケーション不足になりやすいことからITツールを上手に活用してみてください。
自宅での仕事がはかどらないときは快活CLUBの利用もおすすめです。高速回線を使って快適に仕事をしましょう。
