今更聞けない働き方改革とは? その目的と導入方法

安倍政権の重要政策のひとつである「働き方改革」。テレビや新聞などでたびたび目にする言葉ですが、その中身が今ひとつ分かっていないという方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、「働き方改革」の目的と導入方法について、詳しく解説していきます。

働き方改革とは?

「働き方改革」というのは、多様な働き方を選択することができる社会を実現し、働く人一人ひとりがより良い将来の展望を持てるように、企業の労働環境を改善する取り組みのことです。法案が成立したのは2018年6月で、安倍政権が掲げる「一億総活躍社会」の切り札として注目を集めました。

正式名称は「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」で、具体的には、「労働基準法」、「労働安全衛生法」、「労働時間等の設定の改善に関する特別措置法」、「じん肺法」、「雇用対策法」、「労働契約法」、「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」の8つの労働法を改正するための法律の通称です。「働き方改革」は、長時間労働の是正、非正規雇用の待遇格差の改善、子育てや介護をしながら働くことができるように、多様な働き方を可能にするための法制度として位置づけられています。

働き方改革の目的と導入理由

政府が働き方改革を推進する最大の目的は、働く人にとっての「働きやすさ」を実現することです。

働く人一人ひとりが置かれている状況というのはさまざまで、年齢も性別も、意思、能力なども異なります。多様性を認めながら個々が柔軟な働き方を選択できる社会を作り上げることで、例えばこれまで出産や子育てを理由に仕事を辞めてしまっていた人や、親の介護などでキャリアを諦めていた人なども働き続けることも可能です。「働きたい」と願っている人たちが働きやすい社会を作り上げることは、企業の発展、または日本経済の発展にもつながっていくのです。

働き方改革の具体的な導入事例

多様で柔軟な働き方を実現する「働き方改革」ですが、実際に企業で取り組む場合にはどのようなことを導入すれば良いのでしょうか。具体的な事例を見ていきましょう。

フレックスタイム制の導入

「フレックスタイム制」というのは、1週間や1ヶ月などあらかじめ決められた期間における総労働時間内であれば、社員が自分の労働時間を自由に配分することができる働き方のことです。

例えば、1週間の労働時間が40時間と決められていた場合、その時間を守りさえすれば始業時間も就業時間も自由に設定することができます。時間に縛られることなく柔軟に働くことができるため、子育てやプライベートとの両立がしやすく、効率的に仕事ができるというのが大きなメリットです。

テレワークやリモートワークの導入

テレワークは働き方改革の一環として政府が推進している取り組みの一つです。在宅勤務やモバイルワークといったオフィスに出勤をしない働き方を認めることで、通勤などの負担を軽減し労働生産性を上げることができます。働く側にとっては、子育てや介護といったライフイベントでキャリアを諦めることなく仕事を続けることができ、企業にとっても交通費削減やオフィスコストの削減といったメリットもあります。

育児休暇および育児時短勤務

働き方改革を実現する上で絶対に欠かすことができないのが、育児休暇と育児時短勤務の導入です。すでに多くの企業が導入をしていますが、残念ながら男性の取得率はまだまだ十分とはいえません。男性が女性と同じように育児休暇や育児時短勤務を取得し、子育てに参加できるようになれば、より女性が社会で活躍していくことができます。

働き方改革を導入するときの流れ

では、実際に企業が働き方改革を導入する場合、どのような手順で進めていけば良いのでしょうか。導入の流れを詳しく見ていきましょう。

現在の業務内容の確認

働き方改革を進めるためには、まずは現状を把握することが大切です。社員一人ひとりの勤務時間、置かれている状況、仕事に対する満足度などはもちろん、売り上げ、業務内容などを具体的に確認していきます。

現在の業務の課題の抽出・洗い出し

現状の把握ができたら、次はその中から問題点や課題を抽出していきます。残業時間、休日出勤の割合、一人ひとりの社員の労働時間の把握、有給休暇や育児休暇などの取得率など、部門ごとに細かく洗い出し、どのような制度や仕組みが必要なのかを考えていきましょう。

参考:働き方改革の一つ! 社員の残業時間を削減するには?

課題抽出後、働き方を見直す

個々の社員が置かれている状況を把握した上で、どのような働き方が最適なのかを考えてみましょう。一度に全てを改善しようとすると、現場の社員は混乱してしまいますので、優先順位をつけて取り組んでいくことが大切です。

参考:働き方改革をするにあたって必要な労働環境の改善方法

働き方改革実施

働き方改革を実施する際に大切なのは、企業全体で取り組むということです。もちろん、部署ごとに仕事内容が異なるため、全ての部署で同じような成果が得られるとは限りません。実施後にさまざまな問題点が出てくることも当然あるため、成果を細かく記録、分析して振り返りをすることも大切です。


まずは小さいことから進めつつ、上記でご紹介した内容を参考にして、自社でできる働き方改革の取り組みを行っていきましょう。

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