ダーツのフライトは、飛ばしたときの姿勢を制御したり飛行を安定させたりする重要な役割を担います。ほかのパーツとのバランスや理想の飛び方を考慮して選ぶことが大切です。
とはいえ、どのような種類があるのか、何を基準に選べばいいのかよく分からない方も多いのではないでしょうか。
そこで、本記事ではフライトを選ぶ際のポイントや代表的な種類、穴あけ加工などについて解説します。フライト選びで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
ダーツフライトとはどの部分?
ダーツの矢は、尖った先端からチップ・バレル・シャフト・フライトの4つの部分に分けられます。フライトは、ダーツの矢の羽根の部分です。ダーツを構成する各パーツにはそれぞれ役割があります。
基本的にどれも消耗品で、プレイするうちに曲がったり折れたりするため、交換が必要です。
ダーツフライトには重要な役割がある
ダーツのフライトには、ボードに向かって飛んでいるダーツが受ける風量を調整し、姿勢を安定させる重要な役割があります。フライトを付けずにスローしても、横に向いたり傾いたりしてしまい、安定してまっすぐ飛ばすことは難しいでしょう。
フライトには複数の種類が存在し、それぞれ形やサイズ、厚みや硬さが異なります。安定して飛ばせるものやスピードを出せるものなど、種類によって特徴が異なるため、複数を試して自分の投げるスタイルに合ったものを選ぶことが大切です。
また、各パーツの中でも面積が大きいフライトは、デザイン面でも大きな意味を持ちます。色、サイズ、形、表面の柄などが異なるため、選んだフライトでマイダーツをドレスアップすることが可能です。お気に入りのフライトを付けてプレイすると、やる気がより出るでしょう。
以下の記事では、ダーツボードまでの距離を中心に解説しています。ぜひ参考にしてください。
https://www.kaikatsu.jp/column/030773.html
ダーツフライトを選ぶ際のポイント
ダーツフライトには複数の種類があり、適当に選ぶだけでは自分に合ったものに出会えません。ここでは、選ぶ際のポイントを紹介します。
ポイント |
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硬さ |
・柔らかめのソフトタイプは柔軟性があり、割れにくく、初心者向け ・硬めのハードタイプは鋭い飛びで、精密なプレイを好む上級者向け |
シャフトとのバランス |
・長いシャフト+大きいフライトの組み合わせは飛びが安定しやすい ・短いシャフト+小さいフライトは直線的な飛びになる |
スローのスタイル |
・山なりに安定して投げたい人は大きめのフライト ・早く直線的に投げたい人は小さめのフライト |
フライトの表面積が大きいと空気抵抗も大きくなるため、ダーツは減速しますが、ブレにくく安定した飛びにつながります。フライトが小さいと空気抵抗が減るためスピードが出る一方、姿勢を安定させる力が弱いため、安定性は高くありません。
また、フライトの最大幅が狭いほど、グルーピング(複数の矢を狙った場所に集中して刺すこと)に有利です。幅が広いほど不利になります。
フライトの種類が決まったら、あとは好みのデザインや色で選ぶとよいでしょう。
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ダーツフライトの交換時期の目安
フライトを始め、ダーツの各パーツは消耗品なので、時期が来たら交換する必要があります。適切な交換時期は使い方やプレイ頻度、素材などによって異なりますが、フライトの場合、以下のような状態になったら変えましょう。
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欠けやひび割れ、折れ曲がりが生じた
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取り付け部が緩くなり、抜けやすくなった
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表面の毛羽立ちがある
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全体にゆがんでいる
交換時期が来ているフライトを無理して使い続けると、以下のようなデメリットがあります。
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左右にブレやすく、精度が落ちる
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投げた直後に外れて落ちる
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グルーピング時に破損する
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見た目が悪い
小さなひびや折れ、毛羽立ちがあるだけでも、空気抵抗が変わり、安定しなくなります。まだ使えそうに思えても、持ったときや投げたときに違和感を覚えたら、早めに交換しましょう。
ダーツフライトの主な形状は7種類
ダーツフライトは、形状によって主に7種類に分類されます。安定感はある一方でスピードは出ないもの、安定性には欠けるがスピードが出るものなど、それぞれ特徴が異なるため種類や違いを把握しておきましょう。自分に合ったフライトを選ぶ際の参考になります。
①スタンダードタイプ
スタンダードタイプは、多くのダーツプレイヤーが使用している形状の一つです。主な特徴として、以下が挙げられます。
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面積が広い
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安定性重視
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スピードはあまり出ない
スローしたときに空中での揺れやブレが少なく、安定して飛ぶ形です。ただし、面積が広いぶん空気抵抗が大きく、ゆっくりと飛びます。
以下のようなプレイヤーに特におすすめです。
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ダーツを始めたばかりの初心者プレイヤー
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スローが安定しない人
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ブレを減らし、安定させて飛ばしたい人
スピードを出すプレイスタイルを好む人にはあまり向いていません。また、バレルが軽いソフトダーツでは、大きすぎると感じる場合があります。
②シェイプ(スモール)タイプ
スタンダードと似た形状ですが、少し細長く、面積が小さくなります。セミスタンダードやスモールなどと呼ばれることもあります。
主な特徴は以下の通りです。
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スタンダードよりも飛びが鋭く、安定性もある
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日本ではユーザーが多く、色もデザインも豊富にある
小さなぶん、スタンダードよりも飛行を制御しません。そのため、スタンダードに比べるとやや速く投げられます。
以下のようなプレイヤーに向いているでしょう。
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スタンダードでは浮きすぎると感じる人
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ややまっすぐな軌道で飛ばしたい人
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ソフトダーツプレイヤー
プロのプレイヤーにも利用者がたくさんいるタイプです。
③ティア/ティアドロップタイプ
ティアドロップは、文字通り水滴のような形をした、先端が細く後方が丸いフライトです。形状から、ペア(洋ナシ)と呼んでいるメーカーもあります。
主な特徴は以下の通りです。
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スタンダードと次に紹介するスリムの中間くらいの大きさになる
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小さめで空気抵抗が少ないため、軽快に飛ぶ
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速さを保ちながらまっすぐに進みやすい
以下のようなプレイヤーに向いています。
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ある程度スピードを出し、すばやく刺したい人
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鋭く飛ばしたいが、一定の浮遊力もほしい人
スローが安定していないと軌道が乱れやすいので、初心者よりは中級者~上級者向きです。
④スリムタイプ
スリムタイプは、名前の通りほっそりしたスタイルのフライトです。メーカーのなかには、スーパースリムと呼ぶところもあります。
主な特徴は以下の通りです。
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空気抵抗が少ないため、的まで速度を維持して鋭く飛ばせる
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姿勢制御力は低く、安定性に欠ける
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細いためグルーピングに有利になる
以下のようなプレイヤーにおすすめです。
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グルーピングを重視する人
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ダーツをまっすぐ飛ばせる人
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ハードダーツプレイヤー
飛んでいるときにダーツが暴れやすいため、上級者向きのフライトです。まっすぐ飛ばすのが難しい初心者では、制御に苦労するでしょう。
また、ハードダーツは硬いボードに金属の針を刺すため、力強さや直進性が求められ、鋭くまっすぐ飛ぶスリムタイプが適しています。
⑤カイトタイプ
カイトタイプは、海外で見られる凧(カイト)に似たひし形のような形状のフライトです。ティアドロップの丸いほうをさらに広げて角ばらせたような形をしています。
主な特徴は以下の通りです。
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面積は7種類のなかで中程度に位置する
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ティアドロップよりは弓なりに飛びやすい
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直進性と安定性のバランス型
以下のようなプレイヤーに向いているでしょう。
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スピードよりも軌道を重視したい人
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スタンダードでスピードの落ちが気になる人
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ティアドロップを使っていて飛びに不安が残る人
制御力が高くないため、投げ方が安定していないとブレが飛びに現れやすいフライトです。
⑥ブレットタイプ
ブレット(bullet)は英語で弾丸を意味します。ブレットタイプは、小さくて丸みを帯びた形状のフライトです。
主な特徴に以下があります。
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7種類のなかでもっとも小さいサイズ
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空気抵抗が少ないためスピードが出やすく、まっすぐ飛ぶ
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軌道修正力が低く、完全にスローに依存する
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面積が狭いため、ほかのダーツが当たったときに弾かれにくく、グルーピングに有利になる
以下のようなプレイヤーに向いています。
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鋭く投げられる上級者
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グルーピング重視の人
安定性や軌道修正力が低いため、コントロール技術が求められます。少しでもスローが崩れるとブレるため、初心者には難しいでしょう。
⑦特殊タイプ
上記の7つのタイプに当てはまらない、メーカー独自の形状や素材、構造を持った特殊なフライトもあります。たとえば、以下のような形のものです。
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ハート
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桜の花びら
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蝶々
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炎
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ねじれ
上記はほんの一部の例で、さまざまなものがあります。代表的なタイプとはまた違った飛びが出るので、オーソドックスなスタイルとは違う味を求めたくなったら試してみると楽しいでしょう。ほかとは見た目が異なるフライトを使うことで、プレイに対するモチベーションが高まることも期待できます。
形や重さ、使われている素材などによって飛びが変わるので、いろいろ試してあったものを選んでください。
ダーツフライトの仕様は3種類
ダーツフライトは、見た目の形だけでなく、構造にも複数の種類があります。主な仕様は以下の3つです。
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成型フライト
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折りたたみ型フライト
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シャフト一体型フライト
構造によって性能、耐久性、使い心地などが変わります。ここでは、それぞれの特徴を見ていきましょう。
(立体)成型のフライト
あらかじめ立体的な羽の角度が保たれ、セッティングする必要がない仕様です。初心者でも常に最適な開き角が維持でき、飛びが安定します。折れにくく、耐久性が高い点もメリットです。
ただし、専用のフライトケースが必要で、持ち運びの際にややかさばる点はデメリットといえるでしょう。また、価格がほかのタイプと比べてやや高めの傾向にあります。
折りたたみ型のフライト
羽が折りたたまれた平面の状態で、使う際に自分で十字に開くタイプです。折りの角度は自分で好みに調整できます。比較的安価で、さまざまな形状・素材・バリエーションがあるので、好みに合ったものが選べるでしょう。たためるためかさばらず、持ち運びしやすいのもメリットです。
ただ、自分で角度を調整する必要があり、慣れていなければ飛びが不安定になりやすい点はデメリットといえるでしょう。
シャフト一体型のフライト
ダーツはチップ・バレル・シャフト・フライトの4パーツで構成されるものですが、シャフトとフライトが一体型になっているものもあります。一体型はセッティングが楽で、接続部分にブレが起きないため飛びが安定する点が大きな魅力です。
ただし、破損した場合はシャフトごと交換が必要になります。また、価格がやや高めです。
ダーツフライトの穴あけ加工の効果とやり方について
折りたたみフライトは、シャフトに差しただけでは外れやすいことがあります。頻繁にフライトが外れてストレスになる場合は、穴あけ加工しましょう。開けた穴にリング状のフライトロックを差し込み、そこにシャフトを通すことで、以下のような効果が得られます。
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フライトがしっかり取り付けられ、抜け落ちが防げる
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シャフトとフライトのズレが防げ、飛びが安定する
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フライト根元の裂けを防げ、長持ちする
ただし、穴が中心からズレるとバランスが崩れてきれいに飛ばせなくなるため、慎重に加工する必要があります。
なお、成型フライトは最初から穴が開いていて、自分で加工する必要のないものが多いです。
フライトの穴あけ加工の種類と特徴
フライトの穴あけ加工は、はめるリングパーツによっていくつか種類があります。ここでは、主な加工の種類を紹介しましょう。
特徴 |
主な対応リング |
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指輪リング |
・小さなサイズのシンプルなリング ・もっともポピュラーなタイプ ・フライトの中心上部に円形の穴を開け、はめて使う |
・さまざまなメーカーが出している ・L-styleのLリング、ターゲットのシャフトリング、カメオのフレックスリングなどが有名 |
シェルロック |
・シャフトの先端に被せるようにはめる ・溝にはめることで、シャフトを90度に開いた状態に保てる ・シャフトを保護し、次のダーツが当たって破損する事態を防ぐ |
・L-styleのシェルロックリング |
シャンパンリング |
・シャフト先端に被せるようにはめる ・シェルロックと似ているが、大きさが異なり、溝もない |
・L-Styleのシャンパンフライト専用リング |
ウィズロック |
・シャフトの先端に被せるようにはめる ・金属製でシャフトをしっかりカバーする |
・WinmauのWiz Lockリング |
さまざまな素材やカラーのものが販売されており、マイダーツを自分好みにカスタマイズするパーツとしても有効です。
フライトの穴あけ加工はどこでできる?
フライトの穴あけ加工は、以下の場所で可能です。
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オンラインのダーツショップ:注文時に「穴あけ加工」を希望し種類やサイズを指定する方式が一般的
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実店舗のダーツショップ:スタッフに穴あけ加工を依頼する。購入時だけでなく持ち込みでも可能なケースが多い
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自宅:専用のパンチを購入し、自分でセットして開ける
また、ダーツバーなどでも穴あけサービスを提供しているところがあります。手持ちのダーツを持ち込んだ場合、無料のところと有料のところがあるので、先に料金を確認しましょう。
穴を開けたあとの取り付け手順は以下の通りです。
(引用:DARTS SHOP MAXIM「ダーツフライトの種類と選び方。交換タイミングや穴あけってどんな効果がある?」/引用日 2025/07/14)
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フライトをしっかりと開く
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リングを穴に差し込み、位置を調整する
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シャフトがリングに通るように挿す
シャフトは奥までしっかりと差し込みましょう。
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快活CLUBのダーツについて、詳細はこちらの記事でもご確認ください。
まとめ
ダーツのフライトについて解説しました。フライトは、ダーツの飛び方に影響を与える重要なパーツです。さまざまな種類、仕様があるので、いろいろなモデルを試して自分にとって最適なものを選びましょう。
折りたたみフライトを使っていてシャフトが抜ける人は、穴あけ加工してリングをはめて使うのもおすすめです。さまざまな種類があるため、マイダーツをカスタマイズでき、より愛着がわくでしょう。
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